京の冬の旅~第46回 非公開文化財特別公開

「普段は見学できない庭園、建築、襖絵、仏像―。大河ドラマ「平清盛」放映記念として清盛ゆかりの地や、平成24年の干支「辰」にちなみ「龍」に会える寺院の文化財など、様々なジャンルから選りすぐられた文化財の数々が期間限定で特別公開されます。」(公式サイトより
平成24年1月7日(土)~3月18日(日)の期間、通常は非公開の文化財が見られるという、寺社仏閣好きの私としては外せないイベント。さっそく行ってきました(^.^)
今回は、洛南エリアのうち、東福寺と泉涌寺に行くことに決定。京阪電車で東福寺駅へ。お昼食べた後に、まずは泉涌寺へ。
■泉涌寺 雲龍院■
「応安5年(1372)、後光厳天皇によって創建された泉涌寺派別格本山。皇室と密接な関わりを持つ寺院で、皇室の位牌を祀る荘厳な霊明殿や、後土御門天皇の「御黒戸御殿」であった雅な趣の本堂「龍華殿」(重文)が建つ。本尊・薬師三尊像を祀る堂内では、平成22年10月に奉納された水墨画家・堂野夢酔筆の迫力ある襖絵「双龍風雷図」を特別公開。また、「星供」の九曜星本尊九体、「後小松天皇肖像画」などの寺宝も特別展示する。」(公式サイトより)
001_20120115140046.jpg  002_20120115140047.jpg
左:雲龍院。泉涌寺の塔頭になりますので、参拝したのはここだけ。
右:「悟りの窓」がある書院。ちなみに本堂は重要文化財です。
003_20120115140048.jpg  004_20120115140048.jpg
今回初公開の水墨画家・堂野夢酔(どうのむすい)筆の迫力ある襖絵「双龍風雷図(そうりゅうふうらいず)」
別部屋に本人が座って自ら物販してたのにはびっくりした(^_^;)
005_20120115140049.jpg  006_20120115140128.jpg
左:雷神アップ。しかし・・・鼻毛が出ているのでしょう? 最初落書きかと思いましたもん(^_^;) 恐ろしくて本人に聞くなんてことは出来ませんでした(^_^;) 
右:何気に展示してある、大石内蔵助直筆の書。
007_20120115140129.jpg  008_20120115140130.jpg
左:趣のある庭園眺めならがお抹茶の飲むのも一興かと。
右:最近のお寺は進んでいますねぇ。お参りの手順をタッチパネルで教えてくれるとは(^.^)
近くに、宮内庁管轄の施設が・・・と思って近づいてみたら、お墓でした。
011_20120115140208.jpg  012_20120115140209.jpg
左:梨本宮守脩親王、桂宮淑子内親王、朝彦親王の墓。
右:久邇宮と賀陽宮の墓地。
次の目的地、東福寺へ向かう途中に、神社を発見。
009_20120115140131.jpg  010_20120115140131.jpg
左:新熊野神社。「熊野信仰が盛んであった平安後期の永暦元年(1160)、後白河上皇は、紀州熊野の神をこの地にあった仙洞御所法住寺殿の内に勧請して創建した。
上皇の命をうけた平清盛は、熊野の土砂や材木を用いて社域や社殿を築き、那智の浜の青白の小石を敷いて、霊地熊野を再現したという。」(web上の説明地より)
右:創建時に、紀州熊野より運ばれた樟を後白河法王がお手植えしたという。この樟は以前、天然記念物二指定されていました。
寄り道しつつ、東福寺へ。こんな大きなお寺2つが、ご近所さんというのも面白いもんです。
■東福寺 三門■
「鎌倉時代に九条道家(くじょうみちいえ)が創建した東福寺は、臨済宗東福寺派大本山。「伽藍面(がらんづら)」と称されたかつての威容を偲ばせる中世の禅宗建築が今も残る。三門(国宝)は、室町時代再建の禅宗三門としては日本最古で最大の門。高さ約22メートル、大仏様(だいぶつよう)・禅宗様・和様(わよう)を組み合わせた造りで、市内一望の楼上には宝冠釈迦如来像や十六羅漢像を安置する。柱や梁には画僧・明兆(みんちょう)らによる宋・元風の彩色文様が施され、極彩色の天井画が残る。」(公式サイトより)
013_20120115140210.jpg  014_20120115140210.jpg
左:三門全景。内部は見事しかいいようがないです。内部の天井はやりに残されている色を見ると、建立当時は、とんでもないくらい派手派手だったんだろうなぁと想像できます。
残念ながら、内部および概観は撮影禁止。うーーーん、これは目に焼き付けるしかないか。
右:なんとも味のある、去年の干支の兎と、今年の干支の龍の彫物。
今日、最後の特別公開は東福寺の塔頭、龍吟庵。
■東福寺 龍吟庵■
「東福寺の塔頭寺院で、東福寺第三世住持であった大明国師(だいみんこくし)・無関普門(むかんふもん)の住居跡。方丈(国宝)は、室町初期に建てられた現存最古の貴重な禅宗方丈建築で、書院造と寝殿造の名残をとどめた優美な建物である。方丈を囲む枯山水庭園は、昭和の名作庭家・重森三玲(しげもりみれい)が手がけており、中でも寺名にちなんだ西庭「龍の庭」は、龍が海中から黒雲に包まれ昇天する姿を石組で表現。また庫裡(くり)(重文)、表門(重文)など重厚感ある桃山時代の建築が残る。」(公式サイトより)
015_20120115140211.jpg  016_20120115140234.jpg
左:小さいながらも、国宝と重文、そして珍しい庭園と見所満載。
右:西庭(龍門の庭、清光苑)。龍吟庵の寺号に因んで、龍が海から顔を出して黒雲に乗って昇天する姿を石組みによって表現しているそうな。
017_20120115140235.jpg  018_20120115140236.jpg
左:東庭(不離の庭)。鞍馬の赤石を砕いたものが敷かれている、珍しい庭園。
右:偃月橋(えんげつきょう)より東福寺を見る。
特別公開の数もそれほど多くないし、期間も3月まである。これは、すべて巡ってみるのもいいかなとおもいましたね。冬の京都をこういうイベントで楽しむことにしますか(^.^)