第九番札所 興福寺南円堂

■■第九番 興福寺 南円堂■■
         (こうふくじ なんえんどう)
南円堂朱印   宗派:法相宗
   寺格:大本山
   本尊:不空羂索(ふくうけんさく)観世音菩薩(国宝)
   開祖:藤原冬嗣
   創建:弘仁4元年(813年)
  御詠歌:春の日は 南円堂に かがやきて 三笠の山に 晴るるうす雲
  所在地:奈良県奈良市登大路町48番地
  拝観料:無料
  巡礼日:2008年9月21日
(概要)
南円堂(重文)は弘仁4年(813年)、藤原北家の藤原冬嗣が父・内麻呂追善のため創建した。現在の建物は寛政元年(1789年)の再建である。創建時の本尊は、もと興福寺講堂に安置されていた不空羂索観音像であった。この像は天平18年(748年)、その前年に没した藤原房前の追善のため、夫人の牟漏女王、子息の藤原真楯らが造立したものであった。堂は西国三十三箇所の九番札所として参詣人が絶えないが、堂の扉は常時閉ざされており、開扉は10月17日の大般若経転読会という行事の日のみである(特別結縁にて御開帳。日程:2008年10月17日~11日24)。(Wikipediaより)
南円堂01 南円堂02
左:平成4年6月から3年半かけて、解体修理が行われました。見た目には新しい建物に見えますね。
右:御詠歌を書いた額がかけられています。
南円堂03
北側から見た南円堂。見事に八角形。八角円堂としては国内最大規模だとか。
鐘楼 納経所
左:南円堂の向かって左側にひっそりと建つ鐘楼。撞くことはできません。
右:納経所。雨が上がった直後だからなのか、日曜日だというのにすぐに御朱印がいただけました。
南円堂は興福寺の一堂なので、さくっと境内を回ることにしました。
■興福寺■
法相宗の大本山として知られる興福寺。その前身は飛鳥の「厩坂寺」であり、さらにさかのぼると天智朝の山背国「山階寺」が起源となります。
その山階寺は、天智8年(669)に藤原鎌足が重い病気を患った際に、夫人である鏡大王が夫の回復を祈願して、釈迦三尊、四天王などの諸仏を安置するために造営したものと伝えられており、この名称は後世においても興福寺の別称として使われています。
その後、壬申の乱(672)ののち、飛鳥に都が戻った際に、山階寺も移建され、その地名を取って厩坂寺とされました。さらに、平城遷都の際、和銅3年(710)藤原不比等の計画によって移されるとともに、「興福寺」と名付けられたのです。
天皇や皇后、また藤原氏の人々の手によって次々に堂塔が建てられ整備が進められ、奈良時代には四大寺、平安時代には七大寺の一つに数えられ、特に摂関家藤原北家との関係が深かったために手厚く保護され、寺勢はますますさかんになります。
平安時代には春日社の実権を手中におさめ、大和国を領するほどになり、また、鎌倉・室町時代には幕府は大和国に守護を置かず、興福寺がその任に当たりました。
文禄4年(1595)の検地で春日社興福寺合体の知行として2万1千余石と定められ、徳川政権下においてもその面目は保たれました。
その後、明治時代はじめの神仏分離令、廃仏毀釈、社寺上地令などで興福寺は荒れましたが、その後は寺僧有縁の人々の努力で復興が進展し新たな興福寺としてその歴史を刻み続けています。(興福寺公式サイトより)
恥ずかしながら、なぜ塀がなく奈良公園と一体化しているのかという理由を初めて知りました(^^ゞ
東金堂 五重塔
左:東金堂(国宝)は神亀3年(726年)、聖武天皇が伯母にあたる元正太上天皇の病気平癒を祈願し、薬師三尊を安置する堂として創建しました。現在の建物は応永22年(1415年)の再建であり、室町時代の建築ですが、規模、形式ともに天平時代の堂に準じています。
右:五重塔(国宝)は天平2年(730年)、光明皇后の発願で創建され、現存の塔は応永33年(1426年)頃の再建です。高さ50.8メートルで、木造塔としては東寺五重塔に次ぎ、日本で2番目に高い。(説明文はWikipediaより)
東金堂と五重塔
東金堂と五重塔のツーショット。日曜日の昼間とは思えないほど人が入っていないベストショット(^.^)
北円堂 三重塔
左:北円堂(国宝)は養老5年(721年)、藤原不比等の一周忌に際し、元明上皇、元正天皇の両女帝が長屋王に命じて創建させたもの。現在の建物は承元2年(1208年)頃の再建で、興福寺に現存している建物の中では最も古い建物になります。昭和40年(1965年)に修理が施されたようです。
右:三重塔(国宝)。康治2年(1143年)、崇徳天皇の中宮・皇嘉門院により創建されました。現在の塔は治承4年(1180年)の大火後まもなく再建された鎌倉建築です。(説明文はWikipedeiaより)
最初はお参りするつもりではなかったんですが、奈良国立博物館を出たら雨が上がっていたので予定を変更しました。三十三所巡礼は南円堂からスタートと相成りました。
今回は予定外でしたので国宝館などじっくり散策はしていません。10月17日からの御開帳に訪れるつもりでしたからね。楽しみは次回にとっておくことにしました(^.^)