備中高梁で歴史を巡る旅 その4

バスは吹屋の町並みへ到着。ここで、昼食と町並み観光となります。食事をしようと店を2件覗いてみましたが満員。これは少し時間をずらした方がいいだろうと、先に町並みを散策することにしました。
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「吹屋ふるさと村のメインストリートにあたる道沿いに、ベンガラ格子に赤銅色の石州瓦が印象的な堂々とした商家が軒を連ねています。
江戸時代から明治にかけて中国筋第一の鉱山町に加えて江戸時代末期からベンガラという特産品の生産が重なり、当時の鉱業地として大いに繁昌した面影です。
幕末から明治にかけて、吹屋はむしろ「弁柄の町」として全国に知られていました。しかも吹屋街道を拠点として、銅や中国山地で生産される砂鉄、薪炭、雑穀を集散する問屋も多く、備中北部から荷駄の行列が吹屋に続き旅籠や飲食店の建ち並ぶ山間の市場として吹屋の繁昌を保っていました。
これらの銅や鉄、弁柄は吹屋から更に馬に負わされて成羽に運ばれ、それから高瀬船で玉島港に集められ、上方や西国へ輸送されたのです。江戸時代から成羽や玉島の繁昌は、吹屋の鉱業に負うところが大きかったと言われています。」(WEB上の説明より)
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左は喫茶楓。このように店舗として活用されている商家もあります。右は格子と石州瓦との色合いとバランスがすばらしいと思う旧片山家住宅。
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左:お昼ご飯を食べた松栄館。ここは元々旅館でしたが、今は週末に食事を提供するところになっています。けんちんそばと鮎ご飯はかなりウマー(^.^)。ちなみに、ここは松嶋菜々子主演の「火垂るの墓」のロケに使われました。
右:石州瓦の美しい屋根が連なる美しい景観。
町並みのはずれに、現役の木造校舎としては国内最古といわれている小学校があります。
「国内最古とされる現役の木造校舎の吹屋小学校は、明治6年に発足し、同32年に吹屋尋常高等小学校と改称して現在の場所に移し、木造平屋建の東校舎・西校舎が落成しました。同42年には木造2階建の校舎本館も落成し、現在まで使用しています。」(WEB上の説明より)
小学校001  小学校002
左:堂々たる本館。休日ということもあり、校舎を近くで見ることが出来ました。
右:手前から西館、本館、東館。現在も小学校として使われているのがすごいです。聞くところによると、生徒数は6、7人だとか。
ここで、バスツアーの方々と合流して、町並みの観光に戻ります。まずは、郷土館へ。
「5年の歳月をかけて明治12年に完成された吹屋商人の家です。妻入の入母屋型で塗込造りとベンガラ格子の建並ぶ中でも代表的な建物の一つで、石州大工の手により建てられ、屋根は石州本焼で葺かれ、ケヤキ、クリ、桜など代表最上級の用材がふんだんに使われ、その建築のきめ細やかさには目をみはるものがあります。」(WEB上の説明より)
郷土館001  郷土館002
左:切り妻入母屋造りの立派な建物。
右:土間と調理場。いったい何人分の料理を作っていたんでしょう。
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左:書院。奥に庭が見えます。  
右:二階の納戸。二階は客人が上がってこないからか、質素な造りになっていますね。
次は、旧片山家住宅へ。
「旧片山邸は、宝暦9年(1759)の創業以来、200年余年にわたって吹屋ベンガラの製造・販売を手がけた老舗です。その家屋は、弁柄屋として店構えを残す主屋とともに、弁柄製造にかかわる付属屋が立ち並び、近世弁柄商家の典型として高く評価されています。赤い石州瓦で葺かれた二階建(一部三階建)の主屋は、江戸時代後期に建てられた切妻造り平入の主体部に、江戸時代末になって仏間が加えられ、明治時代にはさらに入母屋造妻入の座敷が増設されています。通りに面した外観は、一階に腰高格子を飾る袖壁や繊細な出格子を配し、二階は海鼠壁で仕上げていて、近代風の装いとなっています。」(Wikipediaより)
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左:この建物は「近世ベンガラ商家の典型」と高く評価され、重要文化財に指定されています。
右:主と主婦の居間。どちらも同じ大きさなのが特徴だとか。
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左:土間。レンガ造りのカマドが雰囲気出してます。ここだけすごく天井が高いですね。
右:二階。二階は1階に比べて天井が低くなっています。奥に見える物置のようなのが寝室。防犯も兼ねてこのような造りになっているそうです。
町並み散策もここまで。最後の目的地、西江邸へ向かうためバスに乗り込みます。
「現代にその豪奢な姿を留める西江邸は、宝暦元年(1751年)に高品質な紅柄の礎となる本山鉱山を開抗、紅柄の原料となる緑礬(ローハ)と紅柄の生産を行った豪商 西江家の邸宅である。現存する建物の創建は宝永・正徳年間(1704~1715年)である。
江戸期には大庄屋として天領地の支配を許され、西江家は代官御用所を兼ねていた。江戸繁栄期の趣を今に色濃く残す西江邸は、大変貴重な歴史的文化遺産である。その邸宅は西江家が代々受け継ぎ、現在でも個人邸宅としてここに住み、維持管理を行っている。人の住む生きた住宅であるため、邸宅の状態も良く、豪奢でかつ洗練されたその風格は、今も輝きを失うことはない。」(WEB上の説明より)
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左:西江邸全景。広兼邸もすごいと思いましたが、こちらも負けず劣らず。まさに豪商ですなぁ。
右:玄関と母屋。ちなみに十八代当主が現地ガイドとして、邸内、民族資料館、鉱山ギャラリーを案内してもらいました。
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左:室内。ケヤキの仏壇が立派です。
右:手習い場を設けて、近隣の子供たちに教育を行っていました。
この西江邸で、バスツアーは終了。備中高梁駅へ戻り、解散となりました。
ゆったりしているようで、意外とせわしかったツアーだった気がします。もっとゆっくり見たかったと思いますが、そうすると1日では絶対に足りませんしね(^.^)
備中高梁・・・もう、最高です。ここは絶対にもう一度来たいですね。それほど遠いところではない、その気になればすぐにでも行ける所に時が止まったような昔の風情を残す町並みがあるなんて、なんとすばらしいことか。
岡山駅に戻り、お土産を買い、名残惜しいけど、新幹線に乗り込み帰路につきました。
吹屋では、近いうちにバイパスが出来て、町並みの中を車やバスが通らなくてもよくなるとか。次はその時に訪れたいですね。
ここで、ちょっと興ざめだったのが交通量が多かったということですからね。せっかくの町並みをばんばん車が通るのは景観を壊していると思いますもん(^.^)