名古屋観光 その3

犬山城の近く、名鉄犬山ホテルの敷地内に「有楽苑」があります。ここは、国宝の茶室「如庵」があるということを、駅で知り、城に行った帰りに寄ってみました。
■有楽苑と国宝茶室如庵とは■
織田有楽斎(1547~1621)は織田信長の実弟で茶の湯の創成期に尾張国が生んだ大茶匠であり、その生涯は波乱に富んでいた。有楽は晩年、武家を棄て京都建仁寺の正伝院を隠棲の地とした。
如庵はその境内に元和4年(1618)ころ建てた茶室であり、現存する国宝茶席三名席の一つとして茶道史上貴重な遺構である。旧正伝院書院は如庵に連なる隠居所であり重要文化財に指定されている。明治以降、これらの遺構は各地を転々としたが、ようやく有楽の生まれ故郷に帰りつき、安住の地を犬山に得て、「有楽苑」と名付け後世に残すことになった。(パンフレットより)

左が「徳源寺唐門」。徳源寺は織田高長が織田信雄(信長の次男)を弔うために大和宇陀群に建立した織田家の菩提寺です。本堂はなく、唐門のみここに移されています。
真中が「岩栖門」。文明年間に細川満元が京都新町頭に建立した武家屋敷岩栖院の唐門と伝えられます。武家屋敷の門の代表作。
右が「旧正伝院書院」。有楽斎が京都建仁寺の塔頭正伝院に移り住んだ隠居所です。如庵と同時期に建てられ、如庵とともに移築されました。内部に残る長谷川等伯、狩野山雪などの襖絵は美術史上貴重な資料です。
 
柿葺入母屋風の屋根の妻を正面に向けて、左方に入り込んだ土間庇を形成し、大悔筆の「如庵」の額をかかげた外観は、端正なものです。茶室の内部も、有楽窓と呼ばれる窓、斜めの壁と中柱の構え等随所にも工夫がこらされており、独特の世界を創り出しています。
国宝なのは内部も含めてのトータルな評価なのでしょう。外観は正直、国宝とは思えない感じですから。近所に住んでいれば、内部が公開されるときに絶対行きたいのですが・・・。残念です。

左が「弘庵」。昭和61年10月に完成した茶室で、四季折々、有楽苑内で催される茶会のために新築された茶室です。水琴窟が入口横にあります。
真中が「元庵」。有楽斎が大阪天満に屋敷を構えていたころに建てられた茶室を古図に従って復元新築したものです。この茶室もかつては如庵と呼ばれていたもので、元庵の名は新たに表千家13代家元即中斎宗匠によって命名されたものです。
右が「観心寺旧十三重層塔」。緑と赤のコントラストがすばらしかったので、シャッターを押しました。
この庭園は実にすばらしく、実に手入れが行き届いていました。茶の湯とは日常と異なる空間を作り出すことなんだなぁ・・・と、実感しました。この雰囲気でいただく一服のお茶は実においしかったです。
最後に熱田神宮に行きました。三種の神器の一つ草薙神剣をまつり、古来より朝廷、武将の崇敬を集め伊勢の神宮につぐ大宮として知られています。
 

 
左が「別宮・八剣宮」です。元明天皇和銅元年(708)9月9日に勅命により神剣をつくり、境内に社を建てて、これをお納め祀ったことが御鎮座の創始だそうです。右が境内にある御神木の一つです。
小腹がすいたので、境内できしめんをいただきましたが、これがなかなかうまかったです。宝物殿も見ましたが、これは展示物に比べるとちょっと入場料が高いかなと思いました。
今回の名古屋観光は城好き、寺社仏閣好きなわたしには十分満足でした。味噌カツも豆腐田楽もきしめんも味噌煮込みうどんと味覚も堪能しましたし。また機会があれば、行ってみたいですね。
ちなみに、おみやげに味噌カツのたれを買って帰りました(^.^)